実験が好き×食べることが好き=現在の仕事
興味の掛け合わせから夢は生まれる

株式会社鈴廣蒲鉾本店 長岡 敦子さん

2017/10/20

立教卒業生のWork & Life

OVERVIEW

理学部を卒業し、理学研究科修了を経て今は株式会社鈴廣蒲鉾で働いている長岡 敦子さんからのメッセージです。

生物学を学んでいた長岡敦子さんの大学生活は、実験の日々だった。かまぼこメーカーでの製品の研究?開発という現在の職種を選んだのも、実験で食品の機能性を測る基礎研究に携わりたいと考えたからである。

「多くの実験を通して身に付いたのは実験技術だけではありません。結果に至るまでの論理的な思考力を育てられたことが大きな収穫だったと感じます」
実験を行い、自分の手で結果を導き出すことがとても楽しかった。

「開発は常に試行錯誤。ある現象に対して、『仮説を立て、実験をし、結果から考察する』ことを繰り返すのは、現在の仕事にも不可欠です。学生時代はレポートを書くのに毎回苦労しましたが、実験と報告を繰り返す製品開発の仕事にも役立っていると感じます」

仕事ではかまぼこの原料である魚をさばくこともある

長岡さんが勤務する研究開発センターでは、昔ながらのかまぼこだけでなく、若い世代を意識した練り製品の開発も行われている。
「若い女性をターゲットとしたオードブルの開発などを行っています。伝統的なかまぼこの製法を科学的に分析しながら、より高品質なものを安定して作ることができるよう、職人の皆さんと一緒に研究を重ね、開発を進めています」

就職活動の際に重視していたのは、その会社の「社長の言葉」をよく聞くことだそうだ。自分の思想と会社(社長)の理念が近いものであるかどうかは、就職先選びの尺度の一つとなり得る。向いている方向が違えば、会社と共に歩んでいくことは苦しくなるだろう。自分はこの会社や仲間たちと高めあっていけるかどうか、見極めることはとても大切だ。長く勤めたいと思うならば、なおのことである。

休暇を利用してカナダ一人旅

「入社の決め手は、社長の『安心?安全なものをお客様に提供する』『食するとは生命をいただくこと』といった考えに共感したことでした。食は多くの人々に貢献できる可能性のある分野。食品を通じて社会とつながりを持てたらと思います」

学生生活を送る中で、学生たちは研究や授業、部活、旅行、恋愛など、あらゆるモノに興味を抱いているだろう。趣味と学びは別物と考えている人も多いかもしれないが、長岡さんのように興味の掛け合わせから見つけられる仕事もある。彼女の場合、人間の生活になくてはならない「食」と学生時代深めてきた「実験」の2つの興味がつながって、いまの仕事がある。

「学生生活の全ての経験が自分を見つめなおす機会になります。さまざまな経験について考えることが、自分を磨き上げることにつながるのではないでしょうか」

それがまた、自身の可能性を広げるヒントになるのだ。

プロフィール

PROFILE

長岡 敦子さん(Atsuko Nagaoka)

株式会社鈴廣蒲鉾本店
研究開発センター

2007年 理学部生命理学科卒業
2009年 理学研究科生命理学専攻修了

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